[新社会人編]御社と貴社の違い。学校や病院に出す時は?
就職活動中、あるいは社会人になってからもビジネス文書や手紙を書いているときに「あれっ?これって何が違うんだっけ?」という言葉に遭遇すること、ありますよね。あいまいな理解のまま、うっかり言葉遣いを間違えてしまうとビジネスマナーを分かっていない人と思われてしまいます。ここでは誤解されがちな呼び方やあて名の使い分けについて説明していきます。
基本中のキホン!「御社」「貴社」の違いとは
相手の会社を指す言葉である、「御社」「貴社」。この違いは書き言葉か話し言葉か?という点にあります。例えば、面接など口頭のやり取りでは「御社を希望する理由は……」となり、手紙や履歴書に書く場合は「貴社のご発展をお祈り申し上げます」となるわけです。
日本語は同音異義語が多く、特に「きしゃ」は貴社、記者、帰社……などと誤解されることが多いので、口頭でのやり取りではわかりやすく「御社」と表現するようになったのです。この理由を知れば、2つの違いも腑に落ちて使い間違えもなくなるのでは?
病院に手紙を出す場合どうすればいいの?あて名の種類いろいろ
一般の企業あてに手紙を出すときには「御中」を使いますが、病院や学校あてに手紙を出すときはどうすればいいのか、考えてしまいますよね。以下のように業種によってあて名を使い分ける必要も出てくるので手紙を出す前に必ず確認するようにしましょう。
・病院 「御院」「貴院」
・学校 「御校」「貴校」「御学園」「御学院」「貴学園」「貴学院」
・協同組合 「御組合」「貴組合」
・銀行 「御行」「貴行」
・都道府県 「御県」「貴県」「貴道」
学校の先生宛の手紙は?
恩師に手紙や年賀状などを出すとき、あて名をどうしたらいいのか迷ってしまうことがあります。年賀状など個人的に出す場合と、学校を通して出す場合は異なるので注意が必要です。基本的には「先生」自体が敬称なので「様」をつける必要はありません。間違っても「先生様」としないようにしましょう。
・年賀状など、先生個人に出す場合
東京都千代田区○○1-1
田中 一郎 先生
・学校を通して出す場合
▽▽高校
校長 田中 一郎 先生
○○中学校
教諭 田中 一郎 先生
医師宛の手紙の宛先は?
損害保険会社や製薬会社などに勤務していると、病院や医師に手紙を出す機会があります。医師宛の手紙の宛先はどのようにすればよいのでしょうか。
・病院の誰が開封しても構わない場合
医療法人社団○○会 ○○病院 御中
・診療科宛
医療法人社団○○会 ○○病院 内科御中
・医師個人に出す場合
医療法人社団○○会 ○○病院
内科 鈴木一郎 先生 御机下
または
医療法人社団○○会 ○○病院
内科 鈴木一郎 先生 御侍史
「御机下(おんきか・ごきか)」とは「机の下に置いていただく」というへりくだった言い方。「御侍史(おんじし・ごじし)」とは昔の偉い人についていた書記、今でいう秘書のような役割の人のことを指しています。「秘書の方を通してお渡しいただきたい」という意味で、業者から医師に手紙を出す場合、「御侍史」を使うことが多くなっています。職場によってどんなあて名を使っているか異なる場合も多いので、まずは先輩に聞いてみるといいでしょう。
まとめ
いかがでしたか?業界用語ともいえる言葉が出てきて驚いた方もいるのではないでしょうか。新卒で就職したときや転職したときは分からないことだらけで混乱することもあるはず。まず自分で調べて分からない場合は恥ずかしがらずに職場の先輩に聞くようにしましょう。あいまいな知識のままビジネスレターや手紙を出すのは禁物ですよ!
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