犬や猫を飼う前に知って欲しい、正しいブリーダーの選び方。
私たち人間にとって家族やパートナーのような存在になってくれる、犬や猫といったコンパニオンアニマル(伴侶動物)たち。純血種の犬や猫を飼いたいと思ったときに、購入先として考えたいのが優良なブリーダーです。
ブリーダーとは犬や猫の繁殖を行っている業者のこと。ただしペットショップと同様、ブリーダーの中にも悪質な業者があります。ここで正しいブリーダーの選び方について最低限知っておきたいことをまとめてみました。
悪質なブリーダーの現状とは
ブリーダーの中には利益を上げることのみを優先させ、動物の健康や性格の社会化などにまったく関心のない業者もあります。小さなケージの中にメスたちを閉じ込めて繁殖だけ行い、健康管理や散歩などをまったくしてもらえず、繁殖ができなくなったら即処分という業者さえあるのです。
不衛生な環境で育った動物たちは感染症にかかっている場合もあります。また何度も血のつながった動物たちどうしで交配させた結果、遺伝的疾患を抱えていることも。人道的に考えても許されることではありません。
あなたの犬や猫のお母さんが、ケージの中に閉じ込められて一生を終えたのだとしたら、どうでしょうか?悪質なブリーダーから動物を購入するということはこうした行為に拍車をかけるようなものなのです。
チェックポイント
では続いて、正しいブリーダー選びのために知っておきたいチェックポイントをあげてみましょう。
1.電話確認
候補のブリーダーをいくつか選んだら、まずは電話して犬舎(飼育環境)を見学させてもらえるかどうか確認してみます。
見学を渋る場合は不衛生であったり、人に見せられるような状態でないことが考えられます。この質問に対して、きちんと答えられない、あるいははぐらかすような返答をするブリーダーは問題外です。
また動物愛護法でも犬や猫の販売を行う際には現物確認(実際に犬や猫に会ってみること)、対面説明が義務付けられています。見学をさせないブリーダーはそもそも違法であるということも知っておきましょう。
2.生後何日の引き渡しか?
犬の場合、生後7週間ぐらいまでは母親や兄弟と過ごすべきと考えられています。これは動物が母親や兄弟と過ごすことで社会性を身につけるため。生まれてすぐに母親や兄弟から引き離されてしまった犬は攻撃的な性格になることもあるのだそうです。
動物愛護法でも生後45日以下の動物を販売することは違法としています。生後45日以上経過すると、それぞれの性格もほぼ形成されてくるため、「番犬になってくれるような子」「家に子供がいるので、おとなしい子」といった飼い主と相性のいい子を選ぶ参考にもなるでしょう。
3.予防注射済の証明書
犬の場合、母犬から受け継いだ抗体がなくなる生後2か月くらいの時期に1回目のワクチンを接種しておく必要があります。「予防接種は受けているが、証明書は発行できない」「証明書を紛失した」と答えるようなブリーダーは予防接種を受けていないかもしれません。
予防接種は本来、獣医のもとで受けるもの。ブリーダーの中には自分で打っているところもありますが、その場合も獣医が薬剤を販売した証明書があるはずです。まともなブリーダーであれば、この質問に対して「できます」と即答してくれるでしょう。
動物を飼う前に考えたいこと。本当に純血種がいいですか?
純血種と呼ばれる動物たちは人間にとって都合のいい姿に品種改良され、本来の姿をとどめていないこともあります。その結果、病気にかかりやすくなったり寿命が短くなったりしている場合すらあるのです。このような観点から、動物愛護を訴える人の中には繁殖を行うブリーダーの存在自体を否定している人もいます。
また高いお金を払って純血種の動物を購入しなくても、地域の動物管理センターから殺処分される前の動物の里親になるという方法もあります。たったひとつでも救える命があるのなら…。こうした選択肢も是非、考えてみたいものです。
おわりに
悪質なブリーダーやペットショップから犬や猫を購入することは、非人道的行為を増長させるようなもの。正しいブリーダーを選ぶことは飼い主の義務であるとも言えるでしょう。
優良なブリーダーであれば、先方から「面倒でもお譲りする前に犬を見に来てください」「飼育に適さない居住環境の方にはお譲りできません」と申し出てくることも。分からないことを質問しても喜んで教えてくれるようなブリーダーを選ぶようにしたいものですね。
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