- 2017年02月26日
食後の歯磨きはNG?知っておきたいオーラルケアの新常識
皆さんは1日何回歯を磨いていますか?子どもの頃に「1日3回食後30分以内に磨く」と教わって、そのルールを守っているという方も多いのではないでしょうか。でも、歯磨きをはじめとするオーラルケアの常識は刻々と変化しています。ここでオーラルケアの新しい常識について詳しく説明しましょう。
オーラルケアの目的。歯肉炎と歯周病の違いって?
オーラルケアの目的は虫歯と歯肉炎、その延長線上になる歯周病を防ぐことにあります。歯肉炎とは歯周病の初期段階のこと。歯垢に含まれる細菌や歯磨きなどの刺激によって歯茎から出血するなど、歯茎が炎症を起こしている状態のことをいいます。歯周病の初期症状であると言えます。歯肉炎の状態を放置すると、やがて細菌によって骨が解け始め、歯がぐらぐらしてきます。この段階でさらに放置するとやがて歯は抜けてしまうことに。正しい歯磨きをして歯垢を取り除くことが歯周病を防ぎ、自分の歯を守る第一歩になるのです。
むし歯の原因であるむし歯菌は食べ残しのなかにある糖をエサにして繁殖し、歯垢を作り出します。やがてむし歯菌は口内を酸性にして歯を溶かし始めます。これがむし歯です。プラークコントロール(歯垢の除去)がオーラルケアのカギである所以はここにあるのです。
歯磨きは1日2回。そのうち1回は磨き残しのないように
1日3回、食後に歯を磨いているという方は多いと思います。しかしランチの後など、限られた時間内で歯を磨かなければならず、しっかり磨けないということも多いでしょう。歯磨きは回数ではなく、「きちんと磨けているかどうか」が大切なポイントとなります。1日何回磨いても、きちんと歯垢を落とせていなければプラークコントロールにはなりませんし、磨きすぎはかえって歯肉を傷めてしまうこともあります。
現在、推奨されているのは「1日2回歯磨きをし、そのうち1回は磨き残しのないようにすること」。歯磨きは朝と晩に行い、夜の歯磨きはデンタルフロスや歯間ブラシ、デンタルリンスなどでケアするのがベストです。歯磨き粉はフッ素を配合したものを選びましょう。
ランチの後、歯磨きの時間が取れないというときは、さっとうがいをして食べかすを除去し、虫歯予防効果のあるガムを噛んでおくのがおすすめです。
歯磨きは食後すぐ?30分後?
では、歯磨きは食後どのくらいのタイミングで行うのがいいのでしょうか。「食後すぐは歯質が柔らかくなっているので、歯の表面に傷がつきやすくなるので歯磨きは30分以上たってから」という意見もあるようですが、日本人の歯質は象牙質が厚く、エナメル質が薄いという特徴があります。欧米人に比べると歯が固く、食後すぐに磨いてもそれほど影響はないと考える歯科医もいます。
食後、歯磨きをせずに時間がたつとむし歯菌に繁殖のタイミングを与えることになります。歯磨きのタイミングはあまり深く考えず、これまで通り食後30分以内に行うのがよいと言えそうです。
歯ブラシの交換は2~4週間に1度
歯ブラシの交換は1か月に1回という人が多いのではないでしょうか。歯磨きで重要なのは毛先が歯と歯茎にしっかり当たっていること。毛先が開いている歯ブラシで歯磨きを続けても意味がないのです。歯並びが悪い場合、それだけ歯ブラシの毛先が広がるのも早いはず。交換時期は2~4週間を目安とし、毛先が広がったら交換するようにしましょう。
長期間、使い続けている歯ブラシは細菌でいっぱいです。歯ブラシを使ったあとは流水でキレイに流し、乾燥させるようにしましょう。最近は紫外線除菌ランプを使用した歯ブラシの除菌機なども人気を集めています。
3~6か月に1度のPMTCも忘れずに
毎日のオーラルケアと同様、プロの手によるクリーニングも大切です。3~6か月に1回はPMTC(プロフェッショナル・メカニカル・トゥース・クリーニング)と呼ばれる歯科医院でのメンテナンスを受け、虫歯や歯肉炎、歯周病がないかチェックしてもらうようにしましょう。
保険診療で歯石を除去することもできますが、PMTCでは歯の表面の清掃・研磨、歯周ポケットの洗浄、ステインの除去、フッ素の塗布といったプロセスが加わり、より効果的に虫歯や歯肉炎、歯周病を予防することができます。費用は5,000円程度と少し高額ですが、セルフケアと比べるとはるかにきれいになるので女性にもおすすめです。
まとめ
いかがでしたか?将来的に歯周病で歯を失うと、入れ歯や差し歯などを作らなければならなり、それだけ費用がかさむことになります。美容や健康と同じように、オーラルケアも自分の歯のための先行投資と考えて、お金をかけてみるべきなのかもしれませんね。
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