ユニクロのヒートテックの寿命問題をちょっと化学的に考えてみる。

ユニクロのヒートテックの寿命問題をちょっと科学的に考えてみる。

今や世界中で売れ続ける大ヒット商品となったユニクロのヒートテック。この記事を読んでいる皆さんもきっと購入した経験があるのではないでしょうか?

2015年も11月を迎え、肌寒くなってきた今日このごろ。今回の記事では度々問題にあがるユニクロのヒートテックの寿命問題ついてちょっと科学的に考えてみます。

ヒートテックはだから暖かい。

東レ株式会社のお家芸 ”化学繊維技術” によって、LOC IIセオα はユニクロとともに開発された。何を隠そうこの化学繊維、LOC IIセオαこそがユニクロのヒートテックに採用されている素材だ。

ユニクロのヒートテックが温かい理由は主に

  • 体から蒸発する水蒸気を熱エネルギーに変換する「発熱機能」
  • 繊維と繊維の間にできる空気の層が断熱効果を生む「保温機能」

となっている。

空気の層により保湿効果が得られるのは、なんとなくご理解頂けると思うが、きっと多く人が気になるのは前者の発熱効果である。

今日は、このあたりの物質の原理について少しだけおさらいしてみます。

気化熱と凝縮熱

体から蒸発する水蒸気を熱エネルギーに変換する「発熱機能」

汗(水)が蒸発すると体の温度が低下しヒヤッとする。これは液体が気化する時に体の熱を奪う為である。

小学校でよく学ぶこの物質の原理からいうと、ヒートテックを着ていようが着ていまいが、体の温度は発汗により下がるのでは?と思ってしまうが、そこで登場するのが凝縮熱だ。

凝縮熱は気化熱とは逆で、気体を水に還元する作用を指す。この凝縮熱を応用し吸湿発熱するよう商品化させたのがヒートテックを始めとする発熱する素材と言うわけだ。

勘違いされがちだが、生地に練りこまれている成分が化学反応を起こし発熱しているわけではないので覚えておこう。

また、凝縮熱はどの素材でも起こりえるので、そのあたりもご承知おきいただきたい。

気化熱で体の熱が下がってしまう前に、凝縮熱で発熱させる。簡単に説明するとこんな原理だ。

より暖かくしたいならピッタリサイズを選ぼう

これらの発熱機能と保湿機能を考えて頂けると自然と答えにはたどり着くが、ヒートテックは肌に密着した状態で使用した方がその効果を実感できる。肌着の上に着用する方がいるがコレは間違いだ。

また、隙間なくタイトに着用すると効果が高まるとはいえ、窮屈で着心地が損なわれる。そこで東レとユニクロが共同開発したのが、あのやたらと伸縮性のある素材で体にフィットするストレッチ機能をもった素材なのだ。

つまりは化学的に起こる現象をうまく利用しながら、消費者のニーズ(着心地)を両立させたのがユニクロのヒートテックであり、これが最大のヒットの理由だろう。

まとめ

掘り下げた話をすると話しが長くなるので割愛はしているが、大まかなまとめを以下に記載する。

  • ヒートテックは特殊な化学繊維で空気の層が保湿効果を生む。
  • その保湿効果を生むには隙間があると効果が下がるため、ピッタリサイズを選ぶと良い。
  • ヒートテックの発熱作用は凝縮熱によるもので生地に練りこまれた物質によるものではない。
  • 唯一寿命があるとすれば繊維の痛みにより保湿効果が低下する。長持ちさせたければ洗濯ネットなどを利用して生地を長持ちさせる心がけを。

今年の冬もユニクロのヒートテックにかなりお世話になりそうな気がします。まずは週末の紅葉散策ですかね。

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