下痢は止めない方がいいってホント?下痢止めを飲んでいい下痢とは?

下痢は止めない方がいいってホント?下痢止めを飲んでいい下痢とは?

皆さんはお腹を壊したとき、どんな薬を飲んでいますか?少し前までは下痢といえば、正露丸!でしたが、最近は整腸作用のあるビオフェルミンを飲むという人が増えているようです。下痢には薬で止めていいものといけないものがあるようです。これから夏にかけて、夏カゼや食中毒でお腹をこわすこともあるかもしれません。そんな時のために「止めていい下痢といけない下痢」について理解しておきましょう。

細菌性の下痢は止めないほうがいい

細菌性の食中毒やウイルス感染が原因の下痢は下痢止めで止めてはいけません。これは下痢することで、細菌やウイルスが体外に排出されているから。無理に下痢を止めると、細菌やウイルスが体内にとどまって症状が長引いたり、悪化したりすることがあります。

「細菌性の下痢とウイルス性の下痢ってどう違うの?」と思う方もいるかもしれませんね。この2つの違いを理解しておきましょう。

ウイルス性の下痢

下痢を引き起こすウイルスにはノロウイルス、ロタウイルス、サポウイルス、アデノウイルスなどがあります。インフルエンザ同様、空気感染しますが、貝類に含まれるノロウイルスのように食中毒の原因になるものも。

いずれも下痢だけではなく、嘔吐が起こるのも特徴で発熱や呼吸器の症状があらわれる場合もあります。これらのウイルスに感染したときには止痢薬は用いず、ビオフェルミンのような生菌製剤や吐き気を抑える薬を用いて治療します。なお、ウイルスには抗生物質が効かないので、抗生物質が処方されることはありません。

細菌性の下痢

細菌性の下痢の原因となる菌には、O-157、サルモネラ菌、カンピロバクター菌などがあります。この場合も水分や栄養分を補う点滴による対症療法や生菌整腸薬を使用します。菌の種類によっては抗生物質が投与されます。周りにも自分と同じような下痢の症状が出ている人がいれば、食中毒による細菌性下痢である可能性が大です。

鶏肉についているカンピロバクターによる下痢は年々、報告数が増えています。下痢によってカンピロバクターウイルスが体外に排出されている間は体力も消耗しますし、倦怠感がひどくなるようです。病院で処方される抗生物質を飲んで安静にしておきましょう。

抗生物質は細菌を殺菌してくれますが、腸内の善玉菌も殺菌してしまいます。抗生物質を飲んで、症状が回復したあとに、生菌整腸薬で腸内環境を整えるケアをしてもよいでしょう。

細菌性の下痢に正露丸は禁物!

カンピロバクターに感染し、食中毒だと思わずに市販の下痢止めを飲んで数日間、過ごしたあと、重症の腸炎を引き起こした患者の腸管を内視鏡で検査したところ、下痢止め薬が見つかったケースがあります。下痢止めによって腸の動きが止められていたために症状が重症化してしまった例です。下痢が続くときは、市販薬に頼らず病院の診察を受けるべきでしょう。

危険な正露丸の服用|論文・研究発表

「正露丸で麻痺した腸管内にキャンピロバクターが異常繁殖し、正露丸の粘膜腐食作用と共に腸炎を悪化させたようです。その証拠に内視鏡で大腸洗浄し正露丸を除去しただけで、翌日から自他覚所見は改善しました」

引用 – 出典 – 大分健生病院

止めていい下痢ってどんな下痢?

では、止痢薬を使っていいのはどんなケースでしょうか。重要な会議の前や旅行にいくと必ずお腹を壊す…という人がいますが、このようなストレスや緊張が原因の下痢は止痢薬を使って症状を抑えたほうがいいでしょう。

ただし、慢性的に下痢を繰り返している、下痢が長期間続いているといった場合は注意が必要です。過敏性腸症候群のような病気が隠れている恐れがありますので、市販の下痢止めを飲み続けるのではなく、医師の診察を受けるようにしましょう。

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