鶏肉で食中毒を起こさないために知っておきたいこと

鶏肉で食中毒を起こさないために知っておきたいこと

たんぱくな味でアレンジがしやすく、栄養価が高い鶏肉。鶏の胸肉やモモ肉は価格が安いこともあり、頻繁に食卓に並ぶというご家庭も多いのではないでしょうか。でも、この鶏肉、扱い方を間違えると食中毒を起こしやすい食材でもあるのです。ここで、鶏肉で食中毒を起こさないために知っておきたいことをまとめてみました。

鶏肉による食中毒の原因になる細菌カンピロバクターとは?

鶏肉についている細菌によって起こす食中毒を「カンピロバクター食中毒」と呼んでいます。カンピロバクターは日本で発生している細菌性食中毒の中でもっとも発生件数が多く、年間の患者数は2,000人にも及ぶと言われています。

カンピロバクターは鶏や牛などの家禽や家畜が保菌している菌で人間や動物の腸の中でしか増殖しない、乾燥に弱い、加熱処理することで死滅するといった特徴があります。鶏肉を食べてカンピロバクター食中毒を起こしたケースはいずれも加熱処理が不十分だったことが分かっています。

カンピロバクターは新鮮な鶏肉にも存在する?

「うちの鶏肉は新鮮だから大丈夫」として、焼き鳥屋さんなどで半生のレバーや鶏さしなどが供されることがあります。でも、カンピロバクターは新鮮な鶏肉にも存在していることがあるので安心することはできません。

平成26年度に厚生労働省が行った「と畜・食鳥検査における疾病診断の標準化とカンピロバクター等の制御に関する研究」によると、市販の鶏もも肉でカンピロバクターが検出されたのは、26検体中11で42%、鶏むね肉で30検体中12の40%。いずれも高くなっています。

カンピロバクター食中毒の症状

症状は下痢、腹痛、発熱、嘔吐、悪心、倦怠感など一般的な食中毒の症状と同じです。潜伏期間が長く、1~7日程度たってから、症状が出ることも。死亡例はほとんどありませんが、小さなお子さんや高齢の方は重症化する恐れもあるようです。

また、感染後数週間たってから、呼吸困難や手足の麻痺、顔面の麻痺などが起こるギランバレー症候群を発症する可能性もあります。カンピロバクター食中毒からギランバレー症候群になる確率は0.1%とわずかですが、治療に3~6カ月かかり、患者さんの10~20%に後遺症が残る病気でもあるので、注意が必要。

風邪のような症状なので、食中毒と気づかないことも多いそうです。具合が悪くなる前に、加熱不十分な鶏肉を食べていたら、すぐに病院に行くようにしてください。

カンピロバクター食中毒の治療

軽症の場合、自然に良くなることもあります。下痢が続いて脱水症状を起こすことがあるため、点滴で水分や栄養分を補給したり、抗生物質を内服したりして治療を行います。下痢によってカンピロバクター菌が排出されていくため、下痢止めは処方されません。

カンピロバクターは潜伏期間が長いので、抗生物質を飲み始めても症状がすぐにおさまるわけではありません。特に倦怠感はぶり返すことがあるので、仕事や家事などに支障が出ることもあるでしょう。完全によくなるまで4~5日かかることもあるようです。下痢やおう吐、発熱が続くと体力を消耗します。できるだけ安静にして過ごすよう心がけましょう。

また、小さいお子さんや高齢の方は脱水症状が命取りになることもあるので、下痢が続いていても水分補給を怠らないようにしてください。

カンピロバクター食中毒の予防方法

カンピロバクター食中毒を起こさないようにするためには

  • 鶏肉を生で食べない
  • 鶏肉はゆっくり、しっかり加熱して食べる(75℃で1分以上)
  • 鶏肉を調理するときは他の調理器具や容器と分ける
  • 鶏肉を切ったあとのまな板や包丁、容器は十分に洗い、殺菌する
  • 鶏肉をさわった後は手を洗ってから、他の食品を触るようにする
  • 調理前に鶏肉を水で洗うとカンピロバクター菌が飛び散ったり、増殖することがあるので、洗わない

カンピロバクターは新鮮な鶏肉にもついていることがあります。新鮮だから大丈夫!として野外イベントで鶏ささみを十分に加熱せずに提供し、数百人の患者を出したケースも報告されているのだそう。

家庭で食べるときはしっかり加熱し、調理器具は他の食材と共有しないこと、また、外食でも鶏刺しや生のレバーも避けた方が賢明と言えそうですね。

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